
オランダ人デザイナー バス・ファン・アベル (Bas van Abel)と彼のチームに感謝します。
”デザイン”をカタチや色みたいな、いわゆるスタイリングに限定すればけっこう魅力に乏しいスマートフォンです。が、スマートなスタイルングを初めから目指していないところが、スマートだとも言えます。
薄くて少し重量感があって、ガラスや金属で質感を高めた各社のフラッグシップモデルと比べると、明らかに見劣りしますが、価格は595スイスフラン、日本円にして66,000円。これを高いと見るか、納得できる価格と見るかは、買う人の価値観に依ります。
鍵になる基準は「Ethical」つまり倫理的であるかどうか。
原材料の採掘現場の公正さから問い、製造現場の公正さを問い、商品寿命の合理性と公正さを問い、販売の公正さを問い、廃棄処理の公正さを問い、更にはソフトウェアの公正ささえ問おうとしています。
だ か ら、公正電話。
これは商品で、これは電話で、でも、これは一番競争が激しくて人々の関心が高いスマートフォンを使った、問題提起です。
そして、この問題提起は、他の様々な商品でも可能なはずです。
もちろん、デザインとは、カタチや色に落とし込むまでのすべての思索と検証の総体のことで、しかし、これまで思索に倫理を含めることは、多くなかったことも事実だと思います。
人々の暮らしに資する道具を提供することが、プロダクトデザインの役割だったはずが、いつの間にか、人々を消費に追い立てる経済活動の道具に成り下がってしまった。もちろん、経済活動は重要ですが、廃棄された”デザイン”が人々の暮らしを脅かすまでになりつつある現状で、倫理性を問うことは極めて重要だと考えます。
IDEAS FOR GOOD :
サーキュラーエコノミーを実現する、環境に優しいエシカルスマホ「Fairphone3」
https://ideasforgood.jp/2019/10/23/fairphone3/
知財図鑑:
自分の手でパーツを修理・交換できるエシカルなスマートフォン
Fairphone(フェアフォン)

